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転載:「世界の放射線被曝地調査(高田純著)」を読みました: 被曝の危険と身の周りの危険、内部被曝の評価ナド

転載:

この本よさそうですね。ウィグルの放射線量はどれ位なのだろう?

http://tenmama.blogzine.jp/blog/2011/06/post_7538.html

被曝限度が年間20ミリシーベルトに引き上げられてからというもの、とかく引き上げ反対の声がよく聞こえます。

そのほとんどは、従来の年間1ミリシーベルトが20ミリシーベルトまで20倍も引き上げられたことを問題視しています。





しかし、福島では、既に大量の放射線被曝をし、発ガン等の高い発症リスク(危険度)を負ってしまった人(これは原発で作業されている方)、或いはこれから負いかねない人(近隣地域の方)がたくさんいます。

放射線被曝のリスクを理解し、そのリスクを最小限に抑えるための努力が必要なのに、数字だけが一人歩きしていて、この数字に一体どれだけの意味があるのか、肝心の放射線被曝の理解が一向に進んでいないように思えます。





従来の限度の20倍という数字には科学的な意味はありません。

私たちは普通に生活していても、自然放射能により年間2.4ミリシーベルト(世界平均。日本に限ると平均1.5ミリほど)の被曝をします。私たちの体の中にも、約4000ベクレル(体重60kgの人で)もの放射性カリウム40が含まれ、内部被曝をしています。その他、医療被曝など。

国の被曝限度には、これらの被曝は考慮されていません。

だから、限度20ミリシーベルトは、例えば自然放射能による被曝量を基準に約8倍のリスクを負うことになる、という科学的意味を持ちます。それでも8倍だから大きすぎるのではないの、という主張ならよく理解できます。





内閣参謀参与を辞任してしまった小佐古教授は、「子どもに対して年間20ミリは高すぎる」とのことを言って辞任しました。

この先生が言うのだから確固たる検証結果があるはずです。でも、その具体的な内容は明らかにされていません。どうしてこういことを報道してくれないのだろうか?





これに対し、とかく不安を煽るだけ、或いは反原発を訴える目的だけの報道、悪書が少なくありません。

1999年に不幸にも起こってしまった東海村のJCO臨界事故、1986年に世界を震撼させた史上最悪のチェルノブイリ原発事故、そして私たち日本人が忘れてはいけない広島・長崎の原爆投下などから、いったい何を学んだのか、言葉は悪いのですが、嘆かわしく思います。

それに、日本はこれだけ原発依存度が高いのに、さらに原発に限らず医療その他の産業で放射線利用が増えているのに、放射線の物理、工学、医学、防護、、、いろいろな学問がありますが、放射線の科学教育がないのはおかしい。

基本的な教育があれば、さほどのことで慌てる必要もなく、不安を煽られストレスを抱えることもないのに、と思ったことも少なくありません。





うちのパパは原子力から入り、特に放射線を専門としていましたが、放射線を利用した癌治療に興味を持ち、その基礎となる物理の研究に従事してきました。放射線の危険を煽るだけの報道、著書を見ると、正直悲しくなります。





そんなことを言っていても、被曝の危険がすぐ目の前にあるのに、他人を或いは国を頼りにしても助けてはくれません。自分で、被曝のリスクを理解し、自己防衛しなければいけません。





とは言ったものの、私自身(正確には放射線の専門家だったうちのパパ)もだいぶ前に小佐古教授から教授されて以来、防護そのものに携わったことはなく、専門書も押入れの奥深くにお眠りになっていて、基本的な理解があるだけで、まとまったお話が出来るほどの知見がないのがほんとのところです。





これまではその基本的な理解に基づいて放射線被曝のお話をしてきましたが、さすがにネタ切れなので、暇をみて読書しています。





今日は、10年近く前に出版された「世界の放射線被曝地調査 (ブルーバックス) 高田純著」を読みました。

サブタイトルに「自ら測定した渾身のレポート」とあるように体験記に比重がありますが、放射線被曝のリスクを理解するするうえで、有益な内容がたくさんありました。

そこで、その一部を紹介したいと思います。





放射線被曝、特に外部被曝に対する人体の放射線障害は、広島・長崎の被爆者に対する研究からかなりのことがわかっています。(この理解は古いと乱暴なことを言う方がいますが、この基礎がなくて放射線被曝を理解することはできません。)

被曝の障害は、被曝後、数週間以内に発症する「急性障害」と、数ヶ月から数10年の潜伏期間を経てから発症する「後障害」とに二分されます。

250ミリシーベルト以上の線量を全身に短時間で受けた場合に、比較的早期に発症し、その程度は線量の大きさによって異なることが知られています。





被曝の人体への影響は、ある量(いわゆる閾値)以上の線量を被曝すると発症する「確定的影響」と、閾値がなく、少しの被曝でも発症リスクを負うことになる「確率的影響」に二分されます。

前者の確定的影響は、個人差はあまりなく、同じ線量を被曝すれば誰でも同様の症状が現れ、その程度は線量に依存します。(表I2.3に興味深いテーブルが与えられています。)

閾値は症状によりますが、例えば、胎児被曝により流産する閾値・奇形が生じる閾値が100(以下、単位はミリシーベルト)、一時的不妊の閾値が男性150・女性650以上、永久不妊の閾値が男性3500以上・女性2500以上、一時的脱毛3000、白内障2000と紹介されています。

危険な作業をしている福島原発の作業員の方以外の人にとっては、こういう危険はないと言い切っていいでしょう。





ということで、以下、確率的影響のお話です。

確率的影響の代表はやはり癌です。

その発生率(確率)は被曝線量に比例し、被曝後、長い潜伏期間を経て発症します。

その癌には、甲状腺がん、乳がん、胃がん、肺がん、白血病などがあります。





広島・長崎の経験では、200ミリシーベルト以下の被曝では発癌は確認できませんでした。

これは、日本では、4人に1人(現在では3人に1人といわれている)が癌で亡くなっているため、少しの量の被曝では被曝以外の理由による発ガンの確率のほうが高くて、被曝による発癌なのか確認できないわけです。





ちなみにICRPの90年勧告では、1シーベルトの被曝による致死ガン発症の確率5%としています。1シーベルトではちょっと大きいので、100ミリシーベルトで致死ガン発症0.5%と考えましょう。

この0.5%を高いと見るか低いと見るか、私もこの数字を見るだけでは高いなと感じますが、人は皆、必ず死ぬ、3人に1人は癌が原因(さらにその3分の1はタバコが原因)であることを考慮すると、統計学的・疫学的には高いとは言えないのです。

(それでも、ICRPの勧告はちょっと高い気がします。これは全身に一時に被曝した場合を想定しているからなのかもしれません。あくまで個人的な感想にすぎませんが。)





チェルノブイリ原発事故が紹介されています。

この事故では、作業員の28人が急性放射線障害で死亡、22万人が平均100ミリシーベルト被曝し発ガンリスクを負ってしまいましたが、一般公衆には甲状腺がん以外の悪性腫瘍の発生は確認されていません。

そして、幸いなことに、甲状腺がんの治癒率は他の癌と比べて高いのだそうです。(ただし、大手術を要します。)

甲状腺がんを発症した子どもが4000人もいたそうですが、そのうち死亡したのは15人だったそうです。(医療の発達のより、4000人もの子どもが死に直面しながらも15人を除いて助かった!!)





なお、子どもの甲状腺がんの主な原因は、放射性ヨウ素131に汚染された牛乳を飲んだことです。

今の福島・その近隣ではヨウ素131は十分消滅しているはずだし、牛乳その他の食品も一応、暫定規制値を設けて出荷制限されているので、甲状腺がんの危険はもうないといえるでしょう。

もちろん、原発から放出された放射性物質にはセシウム137等があるし、なにより原発の事故が収束しない限り、別の危険がまだあります。





被曝のリスクを表す「シーベルト」という被曝量(線量当量)の単位は、もうおなじみかと思います。

でも、数値のもつ意味が実感できないと思います。

私自身も感覚のみで、具体的に、定量的に説明することができません。





著書の中で、1ミリシーベルトの被曝リスクは、紙巻タバコ50本の喫煙のリスク(致死肺がんの発症リスクのことだと思います)、自動車5000キロの走行のリスク(交通事故による死亡リスクのことだと思います)に匹敵すると補足されています。

1日に1箱喫煙する人の場合、1年間の喫煙リスクは、約150ミリシーベルトに相当します。(この同居人が受ける受動喫煙のリスクは、約10ミリシーベルトに相当するかと思います。)





放射線被曝の危険より、タバコの危険の方が遥かに高いことがわかると思います。

放射線防護の専門書であればもっとたくさんの例をあげているはずですが、代表的なタバコのリスクと比較して被曝のリスクは小さいので、その他の身の回りに存在する危険と比較しても被曝のリスクは小さいことは予想できると思います。

この感覚を持っていただくことは重要です。





そんなこといっても内部被曝はとっても怖い、と思った人も多いのではないでしょうか。

私も怖いです。内部被曝をしても、その事実そのものに気がつかないからです。

線量計で放射線量を測定しても、スクリーニングしても外部被曝の痕跡が検出されるだけです。外部被曝の事実が確認された場合に、念のためという感じで、内部被曝の精密検査を受けるのではないでしょうか?鉛の棺桶の中に入れられてホールボディカウンタで。

内部被曝の事実が確認できたときにはもう手遅れ、ってことも考えられないことではありません。





以前、このブログの中で、人の体の中には放射性カリウム40が約4000ベクレル含まれていて(体重60kgの人で)、これによる被曝(内部被曝)量がおよそ年間0.2ミリシーベルトに相当する、これを基準に考えれば、放射性ヨウ素131、セシウム137の放射線による被曝の程度を感覚的に理解することが出来るでしょう、というお話をしました。

これに関連する具体的な数字がありました。





45,000ベクレルの放射性ヨウ素131を経口摂取した場合、以後50年間で1ミリシーベルトの内部被曝を受けることになります。(2,250,000ベクレルのヨウ素131で、1年間で1ミリの内部被曝を受けることになります。)1キロ300ベクレルの暫定基準値ぎりぎりに汚染された水道水150リッター(7500リッター)を飲んで、この程度になります。

なお、この見積もりには、ヨウ素131が物理的・生理的に半減することは考慮されていません。ヨウ素131の物理的半減期は8日なので、上の説明でもかなりの過大評価になります。





以前、カリウム40を基準にしてお話ししましたが、ヨウ素131のベータ線はカリウム40のベータ線よりずいぶん弱いようですね。リスクで比較して約500分の1になります。10分の1くらいは予想していましたが。(私の感覚もずいぶんずれていますね。まあ、好ましい方向にずれているのでいいにしましょう。)

ついでに、75,000ベクレルの放射性ヨセシウム137を経口摂取した場合、以後50年間で1ミリシーベルトの内部被曝を受けることになります。(1年で1ミリに相当するのは、その50倍、3,750,000ベクレルです。)





「数粒でも放射性物質を内部被曝すると危険…」と言う著書がありましたが、まったく意味を成していないことがわかります。





なお、家庭における放射線防護の方法が紹介されていました。

その1つとして、特に子どもについて、甲状腺防護のために、昆布などの海藻類を食べることが進められています。甲状腺にヨウ素131が取り込まれないようにするためです。1日に昆布33グラムを目安に摂取することを進めています。小さい子どもには出し汁を与える。(でも、これは普段からやってないと効果薄なのでは、、、)

なお、安定ヨウ素剤を服用するのが効果的ですが、一般に入手できるものではなかったと思います。





そして、やはり、線量をモニタすることです。

身の回りの放射線を体験するための簡易放射線測定器「はかるくん」というのがあります。小学校等の教育によいかと思います。





最後に、広島・長崎も原爆投下の絶望から復興したのだから、福島だって復興できるはずです。

そのために、放射線被曝の影響について正しい知見を持つことは重要なことだと思います。

今後も放射線被曝について勉強したことをお話したいと思います。

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